2008年05月28日

犯罪被害者等支援で松沢知事に報告書(提言)が提出される

20080528_1.jpg
椎橋座長から松沢知事へ
 犯罪被害者等の支援のための総合的な条例制定を目指して、そのあり方を検討する目的で設置された「神奈川県犯罪被害者等支援に関する有識者懇談会」(座長:椎橋隆幸・中央大学法科大学院 法学部教授)から、26日、松沢成文知事に報告書(提言)が提出された。提言の表題は「神奈川県犯罪被害者支援に関する有識者懇談会報告書(提言)〜犯罪被害者等を温かく支える地域社会を目指して〜」ということで、副題にも気を配りながらの知事への提言がなされた。この1年間で6回(分科会を合わせると11回)の懇談会の開催で、私も4回に渡り傍聴させていただいたが、多忙を極める有識者の方々のご努力には頭が下がる思いで一杯である。
 報告書のはじめには、以下のように書かれている。
「安全で安心して暮らせる社会の実現は、すべての人の願いです。近年では、警察による検挙・取締りの強化や地方自治体による安全・安心まちづくりの取組に加え、自治会・町内会・NPO・企業など、様々な機関・団体による地域防犯活動も活発に行われるようになり、刑法犯認知件数は減少し、安全を取り戻しつつあります。
 しかしながら、その一方で、平穏な日常生活を送る人たちが、ある日突然、犯罪や交通事故等に巻き込まれ、尊い命を落とし、心や体に傷を負い、あるいは最愛の家族を奪われるといった事件が後を絶ちません。
 記憶に新しいところでは長崎県佐世保市のスポーツクラブにおける銃乱射事件や茨城県土浦市の連続殺傷事件など、今まで犯罪と無縁だった一般の方が、予想もし得ない事件に巻き込まれ、被害を受けるといった悲惨な事件が起こっています。
 残念ながら、このような犯罪の被害を受ける可能性は、誰にでもあり、犯罪の被害者となってしまうことは、決して例外的なことではなく、特別なことでもないのです。
 このような現実の中で、思いもかけず犯罪の被害に遭った被害者やその家族の方々の多くは、生命を奪われ、家族を失い、負傷をおわされるといった直接的な被害に加え、周囲の無理解や心無い対応による精神的被害、収入の途絶や医療費の負担などによる経済的困窮、新たな居住場所の確保、雇用の維持など、様々な問題に直面しています。
 これまで、こうした方々に対して、必ずしも十分な支援は行われてきませんでしたが、被害者やその家族の方々からの悲痛な訴えを受けて、平成16年に犯罪被害者等基本法が制定されました。
 神奈川県では、同法を踏まえ、昨年度から犯罪被害者等支援施策・事業に取り組んでいますが、さらに、支援施策・事業に充実を図り、それら支援施策を総合的に推進する条例の制定に向けた検討を行うため、平成19年6月、本懇談会を設置しました。
 私たち委員は、被害者やその家族の方々が置かれている現状やニーズを踏まえ、神奈川県で取り組むべき支援施策や条例のあり方について幅広く検討を行い、ここに懇談会としての意見、提言をまとめました。
 この報告書が、今後神奈川県が犯罪被害者等支援を推進する上での基本となり、犯罪被害者等が受けた被害の早期軽減・回復が図られるとともに、犯罪被害者等を温かく支え、さらには、真に安全で安心して暮らせる社会が実現されることを切望します」(神奈川県犯罪被害者等支援に関する有識者懇談会座長 椎橋隆幸)
 この報告書をもとにして県として条例素案をまとめ、パブリックコメントなども実施した上で今年度中の条例制定を目指すことになる。松沢知事は「犯罪の抑止と摘発に加え、被害者支援があって初めて安全・安心な地域といえる。全力を挙げて取り組みたい」(神奈川新聞抜粋)と述べ、条例制定への強い意気込みを改めて示した。報告書によれば、「条例で、個別具体の施策全てを規定することは、即応性等の観点から現実的でないことから、条例では、基本施策の方向性について規定し、個別具体の施策については、施策を体系的にまとめた計画又は指針等を策定し、計画的、総合的に実施することが望ましい。そこで、県は、犯罪被害者等支援を総合的、計画的に進めるため、実施計画又は取り組み指針等を策定することを規定すべきである」とあり、県として条例制定後、具体の実施計画等を策定していくことになろう。今後、充実すべき支援施策として「日常生活の回復に向けたきめ細かい支援メニューの用意」、途切れのないきめ細かい支援を犯罪被害者等に確実に繋げるための「支援体制の構築」などが重点的に掲げられ、こうした支援施策を推進するために必要となる財政上の措置についても条例にしっかりと規定すべきという厳しい指摘もなされている。
 今年度中のしかるべきときに、条例素案が議会に示され、防災警察常任委員会を中心に具体的な議論をすることになって来よう。今年度、県議団政務調査会副会長として、団としての意見集約もしながら、神奈川らしい県民を真に想う全国に先駆けた犯罪被害者等支援のための総合条例の制定、計画の策定に向けて力を傾注していきたい。
にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へにほんブログ村 政治ブログへ
posted by 齋藤健夫 at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 犯罪被害者支援対策について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/98224514
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック