2008年03月28日

犯罪被害者等支援条例について(代表質問)

 (平成19年6月 齋藤健夫代表質問より)
 昨今の治安情勢を振り返ると、平成14年に最悪となった治安情勢からの脱却を図るため、国は治安対策を最も重要な政策課題として掲げ、取り組みを進めてきました。本県においても、松沢県政一期目において、悪化の一途を辿っていた治安に歯止めをかけるため、安全・安心まちづくり条例を制定するなど、県民、県当局、県警察が、正に三位一体となって治安対策への取り組みを強力に進めてきたわけであります。こうした努力の結果、翌年以降、刑法犯の認知件数は年々減少を続け、一方、検挙件数は年々上昇するなど、大変良好な結果を残しております。しかし、ここ数年の犯罪実態を具体的に見ると、小学生等の社会的弱者が極めて身近な場所で凶悪な犯罪に巻き込まれるなど、想定外の犯罪が発生し、更には路上強盗やひったくりなど身近な犯罪も依然として見られるところであり、治安が順調に回復の基調にあるとは言っても、想定外の事件にいつ誰が巻き込まれてもおかしくない状況にあります。安全・安心にかかわる質問の第一は、 こうした想定外の事件に巻き込まれたことで、被害を被った方々への支援、即ち犯罪被害者等への支援についてお伺いをいたします。これまで、犯罪被害者への支援は、警察が中心になって行ってきたわけですが、県では、平成17年4月に施行された「犯罪被害者等基本法」等を踏まえ、知事部局、教育委員会、警察本部等が一体となり、支援施策・事業に取組み、この6月からは、総合相談窓口を設置したと聞いております。被害に遭われた方々及びご家族の肉体的、精神的な打撃、苦痛ははかりしれないものがあり、経験のない者には想像もつかないことであります。被害を受けた方が地域社会で生活しづらくなり、引越しをするなど、悲しい事態が起きていることを耳にするわけですが、だからこそ、これまでともすればその支援が真剣になされてこなかった犯罪被害者が、法律上の「権利」として、行政から支援を受けることができるようになったことは画期的なことなのであります。
 知事は今般、総合条例としては全国初の「犯罪被害者等支援条例」の制定を目指すと、マニフェストで掲げられました。先日、第一回の有識者懇談会が行われ、私も傍聴者として参加したところであります。基本理念、対象者をどうするのか、県の責務、市町村の責務、役割の分担など課題は数多いわけですが、何よりも、「神奈川らしさ」をどう打ち出していくのかという議論が真剣になされていたのは、大変好感が持てるものでありました。全国に先駆けて本県が条例を作る以上は、他県をリードするものにしなければならないし、他でもない被害者の方々が勇気付けられ、それでも神奈川に住み続けようと思ってもらえる条例でなければならないのは言うまでもありません。そこで知事にお伺いをいたします。第一回の有識者懇談会を終えていくつかの課題も浮き彫りになったと思いますが、条例を策定するに当たり、基本理念をどう考え、神奈川らしさをどう打ち出していくのか、制定時期の目途はいつかをお聞かせ下さい。
(松沢知事答弁)
 「犯罪被害者等支援条例」についてお尋ねがございました。まず条例の制定に当たり、基本理念をどう考え、神奈川らしさをどう打ち出していくのかというお尋ねでございます。議員のお話にありましたように、犯罪被害者支援施策の充実と条例の制定に向けて、専門的な見地からご意見をいただくため、本年6月に「犯罪被害者等支援に関する有識者懇談会」を設置し、検討を開始したところでございます。この有識者懇談会において、条例の基本理念や神奈川らしさをどう打ち出すかなど、具体的内容について、今後活発なご議論をしていただくこととしております。犯罪被害者等基本法におきましては、犯罪被害者の方々がその尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有し、犯罪被害者の置かれている状況に応じた適切な支援を、途切れることなく行うことを基本理念として掲げております。そして、地方公共団体の責務として、基本理念にのっとり、地域の状況に応じた支援施策を策定・実施することと規定されています。私といたしましても、こうした点を踏まえ、神奈川の持つ豊富な人材の力や協働力を生かして、県民総ぐるみで犯罪被害者の方々を温かく支える地域社会づくりを進めていく上での、よりどころとなる条例を制定してまいりたいと考えております。先日開催した第1回の懇談会では、「他の自治体をリードするような条例づくりを目指すべき」、また、「民間支援団体への支援、連携協力を深める必要がある」などなど、大変重要なご意見を数多くいただいたところであり、今後議論を深めていただくことに大いに期待をしているところであります。また、条例の制定時期でございますが、「犯罪被害者等支援に関する有識者懇談会」では平成20年5月を目途にご提言を取りまとめていただく予定としており、県民や議会の皆さんからも幅広くご意見をちょうだいした上で、平成20年度中の条例案の提案を目指してまいりたいと考えております。安全で安心な地域社会の実現に向け、これまで犯罪の抑止、検挙・取り締まりの強化に取り組んでまいりましたが、さらに犯罪被害者支援の取り組みを充実することにより、一連の総合的な対応が可能となりますので、神奈川らしい先進的な条例制定に向け、力を注いでいく所存でございます。



posted by 齋藤健夫 at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 犯罪被害者支援対策について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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