昨日の日経新聞報道で、「都道府県の公共事業費を市町村が一部負担する市町村負担金について、原則廃止など見直しの動きが相次いでおり、大阪、和歌山、新潟、岡山、福岡、熊本の6府県の知事は9月末までに負担金の廃止検討を表明」「北海道など22道府県は、従来よりも詳しい負担金の明細を市町村に伝えるなど内容開示を強化」「民主党政権がマニフェスト(政権公約)で示した国直轄事業に対する都道府県などの負担金の廃止を促す狙いがある」との報道がなされた。
国直轄事業に係る地方負担金の問題に関連して、都道府県が市町村から徴収する同種の負担金についても見直しが必要との議論があることから、全国知事会など地方6団体でつくる地方分権改革推進本部で5月、制度の実態について各都道府県に対し調査が行われた。その結果、2007年度の「市町村負担金」は農地の土地改良費など農林水産業費が1300億円、道路や港湾など土木費が840億円で合計2200億円あまりに上っていたことが明らかになった。
今日、前原誠司国土交通相は閣議後の記者会見で、10年度当初予算では「国直轄事業負担金」の維持・管理費分の要求を見送る方針を明らかにした。国交相は財務省や総務省と負担金制度の再設計について調整に入る意向も示した。今年度当初予算の国交省分の直轄負担金は8529億円で、うち1755億円が維持管理分である。国交相は「代替財源がないと国交省の事業費だけが減る。財源不足にならないようにしっかり制度設計を連携して進めたい」と述べたとのことであるが、今後、「国直轄事業負担金」の都道府県負担見直しが進めば、それに伴って都道府県から市町村に求める「市町村負担金」の見直しが加速するのは確実である。
確かに、国庫補助事業や県単独事業などで、市町村が負担する「市町村負担金」の中には、道路補修や維持管理費、県職員の人件費や事務費などで本来県が負担すべきものも含まれている。しかし一方で、県が行う事業であるが、地域に密着し、市町村にも役立つ事業が多く含まれており、県だけで負担すべきものなのかという議論もある。
例えば神奈川県では急傾斜地対策で国庫補助事業、県単独事業が行われているが、市町村と協定を結び10%、20%など負担割合を決めている。一方的に決めているわけでないので、市町村負担金そのものを全廃止しなければならないということではない。しかし今後は、事業の一つ一つを精査し、負担金の明細をより詳しく市町村に示し、透明性を確保し、協議をした上で都道府県、市町村どちらがどの程度負担すべきなのか検討を進めなければならない。まずは、国直轄事業の有り様を、新政権下でしっかり議論を進めるべきである。
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