本会議における討論
本日、9月定例議会が終了し、会派として全議案に対し賛成し、本会議において、以下の賛成討論を行った。
1.財政危機と三位一体改革等について
米国のサブプライムローン問題に端を発する金融不安は、世界中に広がり、連日の株価の大幅な下落と急速な円高の進行によって、日本経済にも大きな影響を及ぼしています。先週末に緊急に開催されたG7などで打ち出された金融安定化策によって、ニューヨークやヨーロッパの株価が急反発し、本日の東京株式市場でも、株価が大きく上昇して取引されています。しかしながら、今後の実態経済への広がりについては、先行きの見えない、極めて厳しい状況が続くものと考えられます。
本県では、介護・措置・医療関係費や公債費など義務的経費の増加が避けられない中で、県税収入は、今年度当初予算額に対して200億円以上の減収見込み、更に来年度は、財源不足が1000億円を超すであろうという深刻な事態となっており、本県は今、再び危機的な財政状況に直面しつつあると言えます。
今般の、緊急財政対策プロジェクトチームの設置は、正に危機的な財政状況にある中で、時宜に適ったものでありますが、何よりも申し上げたいことは、県の財政危機が県民生活に極力影響を及ぼさぬよう、細心の注意を払いながら、しっかりと取り組みを進めて頂きたいということであります。
加えて申し上げれば、こうした事態をもたらした原因の一つは、先の三位一体改革や社会保障制度改革により、今後急増する経費ばかりが地方に押し付けられ、十分な税財政措置がなされていない結果であると指摘せざるをえません。根本的な解決には、地方税財政制度の抜本的な改革が必要不可欠であります。機会をとらえ、私たちも訴えを強めて参りますが、知事におかれましては、国に対し、より一層強力な働きかけを行っていただきますよう要望いたします。
2.「自治基本条例」について
地方分権改革を推進する上で、「住民自治」を拡充する観点から、条例により県民主体の県政運営を確立することは、大変有意義なことであります。今こそ、この神奈川から、地方分権改革をしっかりと進めていかなければなりません。
新たな制度である県民投票については、議会制民主主義の趣旨を踏まえて、今後、制度設計がなされるものと思いますが、県議会とも十分に調整を図り、慎重に検討していただくよう要望いたします。
3.「基地問題」について
先月25日、原子力空母ジョージ・ワシントンが横須賀港に入港いたしました。配備に当たり、安全航行確認体制や防災対策等を強化し、また、軍人等による事件・事故の発生を未然に防ぐための対策を米側では講じたということであり、出港までの間、事件・事故なども無くほっとしたところでありました。しかし今月3日、横須賀基地所属の軍人が殺人未遂容疑の事件を起こしたとの情報が入り、県民不安が再び高まる事態となりました。県民の安全・安心確保のため、原子力空母の安全航行確認体制は勿論のこと、繰り返される米軍兵士等による事件・事故の再発防止に真剣に取り組むよう、米国及び日本政府に対し、強く求めることを要望いたします。
4.犯罪被害者等支援条例について
今回、条例素案が示されたところでありますが、思いもよらぬ犯罪被害に遭い、心身ともに大変厳しい状況に置かれている方々やそのご家族に対し、県として「日常生活を回復するための支援」や、「犯罪被害者等を支える地域社会づくり」を進めていくことは勿論、民間の支援団体をはじめとする関係機関との協働・連携の推進や、更に、幅広い支援の担い手の確保・人材育成にも全力で取り組んでいただくよう要望します。
5.青少年保護育成条例の一部を改正する条例について
いわゆる「出会い喫茶」により、多くの青少年が事件に巻き込まれている現状に鑑み、国の取組みに先んじて条例改正に踏み切り対策を講ずることは、大変評価するところであります。今後、条例による規制を実効あるものとするためには、店舗側だけでなく、保護者や青少年自身に対する周知活動が極めて重要であります。更にまた、次々に出現する新たな事態を想定して、調査・情報収集を徹底し、実態に即した迅速な対策を講ずることによって、青少年が事件に巻き込まれない社会の実現をめざしていただきたいと思います。
6.「神奈川芸術劇場」について
「神奈川芸術劇場」の指定管理者制度導入について、「施設の性格や特性」を踏まえ、「非公募」、即ち現在の県民ホール指定管理者である「財団法人神奈川芸術文化財団」の一者指定を検討するとのことでありますが、「指定管理者は原則公募」であること、「随意契約を原則実施しない方針」からも、例外である一者指定とするのであれば、今後、県民誰もが納得出来る明確な理由を示して頂くよう要望いたします。
7.原油・原材料等高騰対策について
原油・原材料等の高騰は、申し上げるまでもなく農林水産業者や中小企業者の経営、消費者である県民の生活にも大変大きな影響を及ぼしております。厳しい経営環境が続く中で、生産者、事業者の方々はコスト削減などに懸命に取り組んでおられると思いますが、今後も引き続き高い水準で原油価格が推移すると予想される中で、県として中長期的な視野に立った対策を講じ、とりわけ農林水産業者などが、持続可能な経営を行うことが出来るような支援を進めていかれることを要望いたします。
8.食の安全・安心について
事故米の不正利用や、相次ぐ食品の偽装表示など、食品の安全性を揺るがす事件が後を絶たず、県民の中で「食の安全・安心」に対する不安・不信が非常に高まっています。本県の小・中学校や県立福祉施設の給食、県立病院における病院食などで使用される食品の原材料に事故米が使われていたことは大変遺憾であります。県民の健康被害の調査をはじめ、今後二度とこうした事件が起きないよう、事態の徹底解明、検査体制の構築などに取り組んでいただくよう要望いたします。
9.神奈川県中小企業活性化条例について
本県の中小企業は、地域経済の発展、雇用の確保に大きく貢献し、地域の活性化に寄与してきたわけでありますが、今後は、これら中小企業が、これまでの「地域性」に加え、「環境」あるいは「ワークライフバランス」などにも積極的に関わり、取り組んでいくことが、更なる発展をしていく上で大変重要となってきます。県は、条例が目指す姿を実現するため、現場の実例を発信し、中小企業の取組みを促進するとともに、関係者の意識改革にも繋がるような環境整備に取り組んでいただきたいと思います。
10.産科等医師修学資金貸し付け条例について
産科医不足は、全国的な課題でありますが、本県においても大変深刻な事態となっています。今後は、これまで以上に市町村と連携しながら地域の実態把握に努め、どの程度産科医の確保が必要かをしっかりと見極め、短期的な対策はもとより、中長期的な展望も図りながら、医師と助産師の密接な連携による地域の産科医療の活用などを含めて、産科医療の充実に積極的に取り組んでいただきたいと思います。
11.河川整備について
今年は、全国的に集中豪雨が頻発し、8月末の集中豪雨では、県内でも床上・床下浸水やがけ崩れ、道路冠水など多数の被害があったことは記憶に新しいところです。厳しい財政事情であることは承知しておりますが、県民の生命に直接関わる課題でありますので、これまで以上に精力的に河川整備に取り組んで頂きたいと思います。加えて、内水対策として、雨水浸透施設の整備、農地、緑地の保全拡充も重要であります。関係部局間、そして市町村との更なる連携に努め、総合的な治水対策に力を入れていただくよう要望いたします。
12.県立高校の耐震化について
県立高校171校中、実に46校、97棟が大地震などで倒壊の恐れがあることが判明し、生徒、保護者を始めとする県民の皆様は大きな不安を抱えておられることと思います。2016年までに随時、建て替えや補強を行うということでありますが、教育委員会は、生徒一人ひとりの命を預かっていることを改めて重く受けとめ、一刻も早く施設の耐震化対策を進めると同時に、ソフト面での防災対策の充実も図っていただくよう要望いたします。







